ぶり と こわろ人形

 

お正月一日だけは贅沢でもしようかと

ぶりしゃぶを予約

カウンター越しに雪が舞う冬の海を眺めながら

お酒と味わうなんて

なんとも幸せな時間

 

しかし考えたらぶりしゃぶを食べるの初めて

どのタイミングで入れたらいいのだ

どのくらい出汁に入れておくの?

半分近くたべてから

ぶりを箸からはなさず

ささっとくぐらせたら良いのだと気付いた

さすがに予約しておいて

さらにこの年齢で知らないのは

恥ずかしいかしらなどと

聞けなかった

 

後半からは

あぶらがほんのり甘く少し柔らかくなった

ぶりをパクリ

お猪口一口

近海ネタのお寿司をパクリ

唸りたい気持ちを抑え

また一巡

 

帰りに近くの天橋立笠松公園片道3キロを往復

時代遅れのみやげ物やを発見

失礼だけど経営できているのが不思議なくらい

貝殻でできた風鈴350円

おもちゃのパールの蓋物入れ

これは小学校のときばあちゃんが

どこかの土産で買ってきてくれたものと同じだが

どこかにいってしまった

まだあるんだなあ

素朴な顔のこけし

あたまが色あせて風化している

が価格は800円

いいとこだな

他にも面白いものはないかなと探していると

盃に乗ったこどもが太鼓をたたいている人形を発見

太鼓にかかれた天橋立の文字もかすれている

完全に色あせた箱もついていて

こわろ人形 豊山作

名も書いてある

残り二つ

あげたい人の顔が浮かんで二つとも買う

70歳くらいの店主が一瞬驚いて

奥に袋を取りに走っていった

包装紙を急いで小さく切って包む

 

帰ってきから検索してみたが

一時細々と作っていたものなのか

こわろ人形の手がかりはなかった