いかしたばあちゃん

大将のばあちゃんヒサヱさん享年96歳

お盆の帰省時お土産のかわうその縫いぐるみを

愛おしそうに見つめて「名前なんていうの」

ささやくようなでもしっかり聞こえる声で訊いてきた

こんなときでもおばあちゃんはいつものおばあちゃん

 

葬儀の前5人の息子たちと親戚が思い出話に花を咲かせる

おばあちゃんとは大将と一緒になってからの付き合いだが

昔おばあちゃんは呉服屋をしていて

着物の話とかなんとなく縁を感じるおばあちゃんだった

 

昔のアルバムから

カーボーイハットを被りソフトクリームを食べる大阪万博での一枚を見つけた

亡くなったおじいちゃんの記念のさくらの樹に可愛くもたれかかっている一枚も

泣き言を言わなかった前向きで男前のばあちゃん

ユーモアのセンスたっぷりのばちあゃん

晩年はばかられるものがなくなったのか

炭坑節や矢切の渡し をよく披露してくれた

「つれてにげてよ・・・ 親のこころにそむいてまでも恋に生きたい二人でーす」