風呂敷

古い着物を買いに行った先で見つけたりもらったりして貯まった風呂敷

図書館の本を持ち帰ったり、旅先の着替えを包んだり

出番は少ないもののカバンに一枚入れておくと便利だが

何より自分にとって懐かしい思い出が詰まっている

 

子供時分 家に風呂がなくて銭湯に通っていた

洗面器に風呂道具、その上にバスタオルを載せ最後にナイロンの風呂敷で包んで持っていく

あの頃家に何枚もナイロン風呂敷があった

弟が母のスカーフや大きい風呂敷をマントにしてヒーローに変身

幼稚園の前の神社の広場では送迎の親を相手にした行商のおばちゃんが大きな風呂敷を広げていた

中身は自家製の漬物や野菜、丸くて白いつきたてのお餅など

あまり買ってもらった記憶がないぶん美味しそうに見えた

おばちゃんたちの風呂敷包みは身の丈より高く恐ろしく大きいものだったように覚えている

風呂敷包みを背負って千葉や埼玉あたりから電車でやって来ていたのだと思う

 

宅急便や車が普及するとともに運搬手段もかわり次第に姿を消した風呂敷・・・

70年代街中で風呂敷を持つ人を撮り続けた写真や

日本と世界の風呂敷文化を解説が載っている本 「風呂敷」 

いまより人と密着していた風呂敷に対する著者の愛情が感じられて

私も家にある全ての風呂敷をもう一度引っ張りだしてみた